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3. Fedora の変更点 - デスクトップユーザー向け

3.1. デスクトップ

3.1.1. KDE

Fedora 17 は KDE 4.8 Software Compilation を特徴としています。KDE は 3 つのコンポーネントを特徴としています。KDE プラットフォームはすべての KDE ベースのアプリケーションの基礎です。KDE Plasma ワークスペースはアプリケーションを使用する方法を管理する方法を提供します。KDE アプリケーションは完全に統合されたエクスペリエンスを提供するためにプラットフォームと Plasma ワークスペースを使用します。
3.1.1.1. KDE プラットフォーム
KDE PlatformはすべてのKDEベースのアプリケーションとPlasma Workspaceに対するサービスを提供します。 KDE Platform 4.8 はパフォーマンスと安定性を劇的に増加した幾らかの新しい技術を収録しています。
KDEは今回、QtQuickを提供します。QtQuick は KDE ライクな Qt 環境における小さなアプリケーション(アプレット)を作るための簡単な手段です。KDE には、Plasma QtQuick Components もあり、KDE Plasma ワークスペースアプリケーションをすばやく書く手助けをします。
KSecretService は新しく、セキュアなパスワード−ストレージシステムです。 KWallet はKDEアプリケーションのためにパスワードを管理し、KSecretServiceはKDEアプリケーションで無いものからこれらのパスワードを使えるようにします。
3.1.1.2. KDE Plasma ワークスペース
KDE Plasma ワークスペースは、2つのデスクトップ環境で、あなたがアプリケーションを操作するやり方を管理します。Plasma デスクトップワークスペースは、伝統的な見かけをしており、ネットブック Plasma ワークスペースは、より小さいスクリーンとモバイルデバイスに適した見かけをしています。
Window Switcher は、6つのレイアウトが可能です。System Settings アプリケーションから、レイアウトを選択できます。
KWin ウィンドウマネージャーが改善されました。KWin は大幅にパフォーマンスが改善されました。
System Settings の "Power Management" ペインは、再設計され、簡単になりました。電源管理の設定は複数のディスプレイデバイスがあるコンピューターも扱えるようになりました。現在の "Activity" に従って、電源管理の設定を変更することもできます。
新しい Icon Tasks Plasma ウィジェットを使って、他の著名なオペレーティングシステムと同様に、アプリケーションをタスクバー上のアイコンとして管理することができます。
3.1.1.3. KDE アプリケーション
KDE アプリケーションには、基本的なすべてのものと、あなたが必要とする多くの先進的なアプリケーションがあります。
Dolphin は、ファイル管理アプリケーションです。Dolphin は、ファイルをより正確に表示し、異なるコンピュータハードウエアに適応し、また、よりビジュアル的に優れたものとなりました。
Gwenview は、画像表示アプリケーションです。新しい、透明な位置インジケーターによって、ズームインした画像内でのあなたの位置を知ることができます。細かいビジュアル的、あるいは性能上の改善にも気が付かれるでしょう。
Okular は、テキスト文書表示アプリケーションです。テキストの選択がより簡単にできるようになりました。いくつかのバグが修正され、複数カラムのテキストが正しく選択できるようになりました。
Kate テキストエディターは、以下の特徴を持ちます。新しい "Search and Replace" プラグイン、変更行のインジケーター、そして新しい "modelines" エディター、そこではタブとスペースをどう使うかといった文書の変数を簡単に設定できます。Fedora 17 では、Kate のための新しい文書が加わり、それはアプリケーションの "Help" メニューからアクセスできます。
Cantor は、数学パッケージのためのアプリケーションです。Cantor は、Qalculate と Scilab をサポートします。
Marble 仮想地球と地図アプリケーションは、KRunner と統合されました。GPS 座標と Marble ブックマークを、 KRunner から検索することができます。道の高度変化の情報を見たり、人工衛星を追跡したり、ベクトル形式の OpenStreetMap ファイルを表示することもできます。

3.1.2. GNOME

Fedora 17 は GNOME 3.4 デスクトップ環境を特徴とします。
GNOME 3.4 のいくつかのハイライトは次のとおりです:
  • いくつかのアプリケーションのメニューは、GNOME シェルに統合されました。新しいメニューは、見た目を整え、アプリケーションの見た目を統一するのに役立ちます。
  • Boxes は、 GNOME 3 アプリケーションになりました。Boxes を使って、他のコンピューターをアクセスしたり、自分あるいは他のコンピューター上の仮想マシンをアクセスすることもできます。
  • Documents アプリケーションが改善されました。新しい機能は、コレクション、リムーバブルデバイスのサポート、文書の共有、文書の印刷、横向きモード、そして GNOME Shell overview search box との統合です。
  • ハイコントラストと、ハイコントラストの逆像テーマアイコンは、標準のテーマアイコンと比べてより一貫したものとなりました。
  • 弱視のユーザーは、GNOME シェルを使ってディスプレイの明るさとコントラストをカスタマイズできます。
  • ネットワークパネルは再設計されました。新しい機能は、インターネットにつながっているか簡単にわかること、ネットワークアクティビティを無効にするための"航空機モード"スイッチ、不要なコネクションを削除するための"ネットワークを破棄"ボタン、そして統合されたパスワードダイアログです。
  • GNOME キーリングダイアログは、GNOME シェルと統合されました。
  • Wacomのタブレットのユーザーにとって可能となった新機能:
    • タブレットのキャリブレーション機能
    • ボタンのマッピングの設定機能
    • デバイスにモニターを割り当てる機能
    • 複数のタブレットを設定する機能
    • デバイスごとに個別の設定を保存できる機能
    • タブレットと機能の自動識別機能
  • ビルトインされた GNOME シェルの拡大鏡の機能がより設定可能となりました。

3.1.3. Sugar

Fedora 17 は Sugar 0.96 デスクトップ環境を特徴とします。いくつかの特徴は次のとおりです:
  • GTK+ 3 に移行するために HippoCanvas の削除
  • NetworkManager 0.9 のサポート
  • GTK+ 3 に基づいた sugar-toolkit
  • PyPi の初期サポート
  • GTK+ 3, webkitgtk, そして gobject-introspection を使った、新しいブラウズアクディビティ。
  • GTK+ 3 と gobject-introspection を使った、新しいリードアクティビティ。
  • さまざまなバグが修正され、いくつかのアクティビティが改善されました

3.1.4. リムーバブルメディアのマウントポイントが変わりました

ホットプラグ可能な USB デバイスのように、ユーザーのセッションの間にマウントされたリムーバブルメディアは、ユーザーごとのディレクトリにマウントされるようになりました。マウントポイントは、 /run/media/$USER/ に見ることができ、 $USER だけに排他的なアクセス権が与えられます。

3.1.5. マルチシート

マルチシート向けの Linux の設定を使用するための機能は、しばらく前からありましたが、過去には複雑な設定が必ず必要とされました。Fedora 17 は初めて完全に自動化された マルチシート向けの設定を提供します。
この機能を使用するには、モニター、マウスおよびキーボードとともに、Plugable Docking Station のような USB ドックを差し込むだけです。そうすると、新しいデスクトップが表示されます。
この新しい機能のさらなる詳細は以下の記事を参照してください:

3.2. 生産性

3.2.1. cherrytree

cherrytree は Fedora の新しい機能です。階層的なメモ取得アプリケーションです。リッチテキスト、構文ハイライト、単一 XML または SQLite ファイルへのデータ保存の機能があります。

3.2.2. evolution

evolution は 3.3.5 に更新されました。これはバグ修正のリリースです。

3.2.3. libreoffice

libreoffice は 3.5.0.3 に更新されました。

3.2.4. lemonpos

lemonpos, 略称 Lemon は、オープンソースの Point of Sale ソフトウエアで、とても小さい、小さい、あるいは中くらいのビジネス向けに作られています。データ管理とストレージには、MySQL が使われていて、ネットワークのたくさんの POS 端末につながった単一のデータベースとして使うことができます。
Lemon は、現代的でテーマを決めることができ、使いやすいインタフェース、検索パネル、価格チェッカーツール、お店を管理するための管理者ツール、印刷される報告書、などを提供します。

3.2.5. rachota

rachota も、初めて Fedora で採用されました。これは、異なるプロジェクトのタイムトラッキングをするためのポータブルなアプリケーションです。どこででも動作します。時間データをダイアグラム形式で表示します。カスタマイズ可能な報告書と明細書を作成したり、あるいは測定データの解析ができます。そして、ユーザーの時間の使い方を改善するヒントを提案します。それは、完全にポータブルで、かつ、個人的なタイムトラッカーです。

3.2.6. scribus

Scribus はメジャーアップグレード 1.4.0 に更新されました:
  • オブジェクトの扱いが機能強化されました。(つまり、進んだ描画プログラムのような変換ツールです)また、Scrapbook と Image Manager のような既存の機能の改善もされました。
  • 多くの、テキストとタイポグラフィーに関する進んだオプション。例えば、キャラクタースタイル、オプションのマージン、グリフ拡張など。Undo/Redo が、ついにほとんどすべてのテキスト関係のアクションでサポートされ、新しいスクリプトは、言語の設定に従って、straight quoteの代わりに typographical quotation mark を使うことを可能とします。ユーザビリティーの改善は、カーソルの位置と移動の改善、キャンバスでの高速なレイアウト、そしてリンクされたフレーム間での相互作用などです。
  • ベクトルオブジェクトへの新機能。例えば、ブーリアンパスオペレーション、ラインスタイルエディター上のベクトル効果など。
  • パターンフィルなどの、フィルの扱いが大きく改善されました。多くのグラジエントタイプ外部の色パレット形式 (AI, EPS, GPL, PostScript, SOC) そして、新しい多くの色パレット、その中には、Resene と dtp studio のような商業的ベンダーからのものや、国内外の標準からのものがあります。
  • "Render Frame" という新しいフレームタイプを使うと、Scribus の中からコマンドラインを経由して呼び出すことのできる LaTeX, Lilypond, POV-Ray などの、PostScript, PDF あるいは PNG ファイルを生成するあらゆるプログラムの出力を描画(後に、エクスポートする)ことができます。最初のバージョンは、 Google Summer of Code プロジェクトとして開発されました。後にこのプロジェクトは、外部で生成された文書、科学的出版物と公式などをインポートできるように拡張されました。簡単な設定ファイルで、より多くのレンダラーが追加できます。
  • ベクトルインポートフィルター: Scribus 1.4.0 は、以下のファイル形式に対して新しいインポートフィルターを提供します。Adobe Illustrator (EPS と PDF ベースの両方), Macintosh Picture (PICT), Windows Metafile (WMF), Xfig (FIG), Calamus Vector Graphics (CVG), Kivio Stencils (SML), そして DIA Shapes (SHAPE).
  • ビットマップ画像について:Photoshop ファイルの扱いには、複数のクリッピングパスのサポートや PSD レイヤーのサポートを含め、多くの大きな改善があります。Image Manager は書き直され、新しい非破壊的な画像エフェクトが追加されました。さらに、Scribus 1.4.0 は、画像中の EXIF データをサポートし、Windows と OS/2 ビットマップ (BMP) のインポートは再度、有効になりました。
  • Scribus の、印刷前の機能の主な改善点の中では、Print Preview での印刷マークとインクカバレッジの表示が重要でしょう。さらに、Scribus は、PDF と PostScript のエクスポートの間に、スポットカラーからプロセスカラーへの変換を、1クリックでできるようになりました。
  • PDF エクスポートも、大きな改善がありました。Scribus は、PDF レイヤーを含む PDF 1.5 へのエクスポートが可能です。もうひとつの新機能は、エクスポートされた PDF に、EPS と PDF ファイルをラスター化する代わりに埋め込むオプションです。また、フォントの埋め込みと置換も改善されました。
  • カラー管理のために、Scribus 1.4.0 は littleCMS のバージョン 1 と 2 をサポートしています。メインウィンドウからシングルクリックしてカラー管理を有効化することもできます。
  • さらに、Scribus チームはスクリーンにおいて色覚異常をエミュレーションする機能を追加しました。
  • 大小さまざまな数百のユーザビリティの改善を追加しました。
  • 含まれているスクリプトが更新されました。テキストフレームにおけるそのままの引用を多くの言語に対して正しい引用符に変換するために、スクリプトメニューにおいて "自動引用" スクリプトが追加されました。
  • Scribus 1.4.0 は以前のバージョンよりも多くのテンプレートが同梱されています。
  • ヘルプシステムの内容が書き換えられて更新されました。

3.2.7. timeline

時系列にイベントを表示および誘導するためのクロスプラットフォームアプリケーション timeline も Fedora 17 の新しいものです。次のことができます:
  • 階層カテゴリーにおけるイベントの整理
  • マウスを用いたイベントの移動および大きさ変更
  • イベントの複製
  • イベントの検索
  • 特定の日付への移動
  • ズームレベルに応じた異なる表現の表示
  • イメージへのエクスポート

3.2.8. vym

vym はバージョン 2.0.6 に更新されました。このアップグレードは多くの新しい機能が含まれます:
  • 一般
    • ファイル処理
      • 自動保存
      • 自動バックアップ
      • vym はマップがディスクにおいて変更されたかを定期的にチェックします。
      • 地図や画像を読み込む際に複数のファイルを選択することができます
      • 最終セッションの復元
    • 複数のマップセンターを1マップ内に
    • マニュアルページの追加
    • 新しい翻訳
    • コード
      • Qt4 への完全移植
      • XSLTで変換せずに HTML ネイティブコードでのエクスポート
      • DBUS サポート (部分的)
  • インポート/エクスポート
    • 最後のエクスポートを繰り返せます
    • CSV スプレッドシートへの簡単なエクスポート
    • 最も重要なエクスポートがスクリプト化できます
    • ASCII エクスポートが URL を表示します
    • FreeMind マップのインポート
  • 処理方法
    • クイックソートおよび "targets" を使用した移動
      • 対象が単一キーにより定義できます
      • "Goto" が対象を選択します
      • "Move to" は移動ビューなしで選択した対象に移動します。クイックソートしているものに対して非常に有用です
    • ブレーンストーミングモード
    • Add/Delete
      • 分岐を加えて、子を選ぶ
      • ブランチの子の削除
      • 子を保持しているブランチの削除
    • xLinks
      • 現在クリックすることにより快適に選択できます
      • ブランチの角をクリックすることにより、非常に簡単に xlink をたどり、それを始めます
      • たどるために "F" キーも使用できます
    • 参考資料/URL
      • サブツリーにあるすべての vymLinks を開きます
      • サブツリーにあるすべての URL を開きます
      • Bugzilla の統合
        • vym が Bugzilla から直接データを取得できます (追加パッケージが必要です、マニュアルを参照してください)
        • バグの状態の簡易チェック: サブツリーにあるすべてのバグは単一のキー入力で更新できます
        • Bugzilla 問い合わせのサポート
    • 履歴の過去のステップから現在のものにコピーします
    • ブランチへのタイムスタンプの追加
    • 辞書順の並び替え (昇順/降順)
    • マップセンターとして現在のセクションを持つ新しいマップを作成します
    • ブランチを新しいマップセンターにすることを解除します
    • 選択履歴における前後の移動
  • ウィジェット
    • エディター
      • ツリーエディターが追加されました
      • ヘッダーエディターが追加されました
    • 新しい検索ウィンドウ
      • ブランチおよびノートのどちらも、明確にヒットしたすべてを表示します。
      • エディターにおいてヒットしたものを選択することが簡単になりました
    • より多くのファイルダイアログが、スイッチがオフにする警告を表示できます。
    • 進行バーが現在読み込み中のマップのファイル名を表示します
    • ドックウィジェット
      • 自由に配置できます
        • メインウィンドウの隣への回りこみ
        • メインウィンドウの中に統合されました (上/下/右/左)
      • メモエディター
      • 検索ウィンドウ
  • グラフィックス
    • アニメーション
      • パン
      • すぐに元の状態に返します
    • イメージ
      • 基本的な SVG サポート
      • 画像の大きさを変更できます
      • 新しい標準フラグ
    • フレーム
      • フレーム内にサブツリーを含みます
      • 新しいフレーム形式: cloud
    • ズーム
      • スクロールホイールを用いたズーム (Ctrl 押下)
      • ズーム要素が保存され、起動時に復元されます
      • "." を用いて中心の選択、または "," を用いてズームの解除
    • 自動配置 (衝突検知)
    • フォント
      • 初期フォントの設定
      • ブランチの見出しを現在リッチテキストにできます

3.3. 国際化

3.3.1. IBus

  • IBus には、使用可能な入力メソッドエンジンを表示するポップアップを使った、新しい入力メソッドスイッチャーができました。マネージャーの Alt-Tab に似たものです。IBus の、X キーボードレイアウトの扱いもより良く、クリーンになりました。
  • IBus は、入力メソッドエンジンとその状態をアプリケーションとの間で共用するようにふるまいを変えました。
  • ibus-m17n は、zh-pinyin, ko-han2, そしてほとんどの kbd エンジンを含む、いくつかの m17n エンジンをデフォルトで排除します。それらは、ibus-pinyin と ibus-hangul などの他の特定の IME とオーバラップするためです。
  • ibus-fep はコンソールおよびターミナルにおいて使用できる新しい IBus フロントエンドクライアントです。
  • Indic Typing Booster は、 Bengali をサポートします。さらに、Marathi, Hindi, Gujarati そして Tamil 言語のためのベータ版もできました。

3.3.2. アジア言語フォント

  • デフォルトの Korean フォントは、"Un" から "Nanum" に代わりました。 "Nanum" のグリフは、 "Un" よりもきれいに見えます。また、 "Nanum" には、モノスペースの変種もあります。
  • デフォルトの簡字体中国語のフォントは、"WenQuanYi Zen Hei" から "WenQuanYi Zen Hei Sharp" に代わりました。後者は、埋め込まれたビットマップフォントを使うため、小さいサイズのときに、簡字体中国語をよりきれいに表示することができます。デフォルトの簡字体中国語のフォントを以前のデフォルトに戻すには、zenheiset ツールを使って下さい。
  • Lohit フォントは、 SIL OFL ライセンスになりました。
  • Kannada 語のための、gubbi-fonts と navilu-fonts という新しいフォントパッケージが加わりました。
  • Culmus フォントはバージョン 0.121 に更新されました。Frank Ruehl ファミリーは完全に作りなおされ、diacritics と kerning をサポートします。

3.4. マルチメディア

3.4.1. blender

blender は、2.6.1 に更新されました。このリリースでは、新しく高速なレンダリングエンジン、モーショントラッキング、ダイナミックペンティング、海洋シミュレーションを含む、多くの新機能が加わりました。詳しくは、 http://www.blender.org/development/release-logs/blender-260/http://www.blender.org/development/release-logs/blender-261/ を参照下さい。

3.4.2. calibre

calibre は、 0.8.11 から 0.8.39 に更新されました。多くの改善の中では:削除されたブックは単に削除されるのでなくて、ごみ箱に移動されます。複数のファイル名をコマンドラインに渡すことができます。larger/smaller がクリックされたときにどれだけのフォントサイズの変更がされるかを決める preference 設定ができました。フォーマットをコンバートするかどうかを問い合わせるポップアップを無効にすることができます。多くの新しい、改善されたレシピ、などがあります。

3.4.3. epris

epris は小さな、軽量のミュージックプレイヤーです。epris は Fedora 17 の新機能です。 (非常に) 簡単な概要は http://code.google.com/p/epris/ を参照してください。

3.4.4. epstool

epstool は、EPS ファイルからプレビューイメージを作成あるいは抽出するユティリティです。取り囲む枠を変更したり、ビットマップに変換することもできます。Fedora 17 で初めて導入されました。

3.4.5. gimp

gimp が 2.8.0 に更新されました。多くの変更があり、いくつかはとても重要なものです。ハイライトの一部は:
  • gimp 2.8 では、オプションでシングルウィンドウモードが追加されました。デフォルトのマルチウィンドウモードと新しいシングルウィンドウモードは、Windows メニューの、 Single-window mode チェックボックスでトグルできます。
  • gimp では、dock ウィンドウの ドック可能ダイアログが、複数カラムが可能となりました。
  • ドッキングバーは削除され、オーバレイされたハイライトに代わりました。ドック可能なドラッグハンドルは削除され、ドック可能メニューボタンがタブの上に移動しました。新しい Automatic タブスタイルが追加され、ドック可能なタブは利用可能なスペースを使うようになります。
  • 比較的大きな、概念上の変更があります。イメージのセーブとエクスポートは完全に別のアクティビティとなりました。イメージをセーブする場合、GIMP のネイティブファイル形式である XCF だけが可能です。それにより、継続中の作業に必要なすべての種類の情報を保存することができます。
  • 複雑な作品においては、フラットレイヤー構造はとても制限が多いものです。GIMP 2.8 では、レイヤーグループが導入され、利用者は作品をよりよく構成することができます。レイヤーは木構造で構成されます。レイヤーグループは、GIMP プラグイン API を使って、完全にスクリプト制御可能です。
  • Text Tool を使ったテキスト編集は、別のウィンドウでなくて、キャンバス上で行われるようになりました。
  • サイズ入力ウィジェット、それは x, y, 幅と高さのパラメーターのほとんどを入力するのに使われます、にも改善がされました。例えば、スケールダイアログで、 Width フィールドに '50%' と書き、イメージを幅の 50% にスケールすることができます。 '30in + 40px' や '4 * 5.4in' などの表現も可能です。
他の多くの改善点は、 http://www.gimp.org/release-notes/gimp-2.8.html を参照下さい。

3.4.6. idjc

Internet DJ Console は、 Shoutcast あるいは Icecast サーバーを使って、インターネット上でストリーミングラジオショーをやりたい人のために、パワフルでかつ、使いやすいソースクライアントを提供しようとするプロジェクトです。idjc は、 Fedora で初めて導入されました。

3.4.7. vpmk

Virtual MIDI Piano Keyboard は、 MIDI イベントジェネレーターであり、レシーバーです。自分では音を発することはありませんが、MIDI シンセサイザー(ハードウエアもしくはソフトウエア、内蔵もしくは外付け)をドライブするのに使うことができます。vpmk は、新しく Fedora に導入されました。

3.5. 印刷

Fedora 17 は CUPS colord のカラープロファイルサービスがサポートされます。これにより、ユーザーは印刷されたカラープロファイルを定義できます。